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Dutoit (2)

Img025ちょっと前のこと。12月のN響B定期がデュトワとエマールの共演だったので申し込もうとしたら、すでに売り切れでした。しかし横浜定期が同プログラムでまだ空きがあったので、横浜で観ることに。要はB定期の3ステージ目のようなものです。12月18日、みなとみらいホール。

前プロがその共演で、ラヴェルのト長調のコンチェルト。先日エマール氏自身の録音がリリースされましたが、そこでの盟友ブーレーズとの共演は完全に新古典派的解釈で、第2楽章などもほとんどテンポを揺らさず、両端楽章も過度なジャズ色や民族音楽色を強調しないものでした。 さて実演はどうか?確かに過度な味付けはないものの、エマール氏は録音よりもはるかに感情を込め、適度にテンポを揺らしながら弾いていました。改めて書くほどのことではないけれども、本当に音がきれい。柔らかくてキラキラしてクリア。聴いていて本当に幸せになれました。デュトワも包み込むような温かさと色彩感があり、N響メンバーの好演もあって素晴らしい出来だったと思います(特にイングリッシュホルン、素晴らしい)。ところで、この曲はなぜかこのところ東京での実演が相次いでいて、11月28日のアルゲリッチ(アルミンク/新日フィル)、翌日29日のロジェ(高関/N響)といずれも世界的な名手による贅沢な演奏でした。私は他の2つは行けなかったのですが、おそらく3つとも聴いた方は大勢いらっしゃることでしょう。ぜひ聴き比べての感想を教えて頂きたいものです。

盛大な拍手に応えて再登場したエマール氏は、しれっとした顔でブーレーズのノタシオンをバリバリっと弾いていかれたのでした。凄いねこの人。

後プロはショスタコーヴィチの交響曲第8番。ムラヴィンスキーに代表されるような厳しい演奏のイメージが強い曲ですが、デュトワは音色の美しさに焦点を当てているようです。N響の精密な弦楽合奏の魅力が強く感じられました。大爆発の部分でも、しっとりとした爆発(変な表現ですが)という感じ。そして、やっぱりイングリッシュホルンが素晴らしい。この音色を持っている人はそうはいないと思います。

たぶん、これが今年のデュトワとN響の最後の演奏会だと思うのですが、聴衆の温かい拍手にデュトワ氏も嬉しそうでした。やっぱりクラシックは実演に勝るものはなし。

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