« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

美女たちのベートーヴェン

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(作品61)のリリース・ラッシュが続いている。

以前、イザベル・ファウストとヴァディム・レーピンが「ヴァイオリン協奏曲&クロイツェル・ソナタ」という同じカップリングでほぼ同時にアルバムをリリースしたことがあり、このブログでも聴き比べた。しかし、今回はさらに大変なことになっている。いまクラシック界で注目の若手美人ヴァイオリン奏者たちが、次々とベートーヴェンの協奏曲を録音しているのだ。いったい録音業界で何が起こっているのかはよくわからないが、録音順に聴いてみることにしよう。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、ツィンツァーゼ:6つの小品
Batiashvilli (vn) / Die Deutche Kammerphilharmonie Bremen
(Die Kammerphiharmonie, Bremen, Germany; Nov. 5-7, 2007)


まずはグルジア出身のリーザ(リサ)・バティアシヴィリから。ご覧の通り、気品ある美女だ。ドイツ・カンマーフィル・ブレーメンを弾き振りするという意欲的な録音。 室内オケらしく編成は小さめ、すっきりした響きの中でこの曲の要であるティンパニの打撃音が硬めに響く(ピリオド・アプローチを意識しているかもしれない)。バティアシヴィリの音はフレッシュでヴォリュームがあり、第1楽章からバッサバッサと空間を切り裂いていくような大胆さがある。それでいて音色は十分に美しく華やかで、高音や弱音の表現では優雅さも感じさせる(ヴィブラートのかけ方が素晴らしい)。カデンツァはクライスラーで、ここでも彼女の輝かしい音色と完璧な技巧が堪能できる。全体的に速めのテンポで進行していき、抒情的な部分でも過剰な耽溺は見られない。現代的な感覚の研ぎ澄まされたベートーヴェンで、逆にそこに若干の食い足りなさを感じる人はいるかもしれない。個人的にはこれで十分に満足できるけれど。使用楽器は1709年のストラディヴァリウス「Engleman」(日本音楽財団からの貸与)。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
Kopatchinskaja(vn) Herreweghe / Orchestre des Champs-Élyséees
(the Arsenal de Metz, France, October 2008)


次はモルドヴァ出身のパトリシア・コパチンスカヤ。この人は美人というよりは、人形のように小柄で可愛い感じ。個性的な演奏で知られるが、この演奏もピリオド・アプローチをとるヘレヴェッヘ&シャンゼリゼ管と共演するため、弦をガットに張り替えての挑戦である。ただし楽器は愛用の1834年プレッセンダ。こういうのを折衷的アプローチというのだろうか。もちろん彼女はピリオド楽器は素人なので(ムローヴァのように長年の取り組みというわけではない)、友人のピリオド楽器奏者やオケの団員から教えてもらって練習したという。こういうところに何となく疑問を感じなくもないが、それはとりあえず置いておこう。演奏は当然ピリオド・アプローチで、最初からテンポはかなり速め。コパチンスカヤは今回の録音に当たってベートーヴェンの自筆譜を研究したそうで、随所に聴きなれないパッセージが出現する。それに加えてかなり独自のテンポの揺らし方やアクセントがあるが、これが自筆譜に由来するのか、当時の演奏習慣から導き出されたものか、それともコパチンスカヤの解釈なのかはよくわからない。ただ、聴きなれたこの曲が新鮮に感じられることは確かだ。細かい音符のパッセージを小さい音でシュルシュル弾くところなどは、他の演奏ではなかなか聴くことができない。しかしながら、やはり圧倒的に音色の魅力に乏しいことは否めない。また、彼女がピリオド・アプローチの低い音程に慣れ切っていないからだと思うが、とくに高音域で音程が怪しい。いくらライヴ録音(スタジオのセッション録音も使って編集している)とはいえ、これはいかがなものか。モダン楽器で再録音したほうが良いのでは?と思ってしまうほどだが、カデンツァを聴いて少し考えが変わった。基本的にベートーヴェンによるピアノ協奏曲編曲版のカデンツァを再編曲したものだが、ここで用いられているのはコパチンスカヤ自らが編曲したもので、2台のヴァイオリン(もう1台はコンマス)とティンパニが出てくる。これがとても面白い。とくに2台のヴァイオリンが絡むところは、彼女のイマジネーションの飛翔が感じられる。結局この演奏は、耳タコのようなこの曲を面白くするためにいろいろと挑戦してみようという、彼女ならではの試みとして聴くべきだと思う。もちろん、それは単なる思いつきであり、底が浅いという評価もあるだろう。第2楽章も速め、第3楽章などかなり快速の演奏。議論を呼ぶ問題盤だ。

Berg, Beethoven: Violinkonzerte
Steinbacher(vn) Nelsons / WDR Sinfonieorcheser Köln
(Kölner Philharmonie, Germany, Nov. 4-7, 2008)


3人目はアラベラ・美歩・シュタインバッヒャー。名前からわかるように日独ハーフで、エキゾチックな美貌が魅力的だ。実演を見た人によるとスタイル抜群らしい。このアルバムは亡き父親(名前がわからないけれど、歌伴ピアニストとして知られるロルフ・シュタインバッヒャーだと思う)に捧げたもので、ベルクの協奏曲がカップリングされている。さて演奏は、とにかくテンポが遅い。通常は24分台で弾かれる第1楽章に26分30秒ぐらいかけていることからも明白である。しかしそれで音楽が弛緩してしまうかというとそうでもなくて、それはこの人のヴァイオリンの音が信じられないほど美しいからだ。ちょっと低音成分が多めのあたたかい音色で、人声のソプラノにかなり近い感じがする。だから、ほとんどアリアを聴いているような感覚でこの協奏曲が聴けてしまうのだ。フレージングの発想も器楽的ではなく、歌っている感じなので(ブレスの感覚もある)、テンポも自然とゆったりになる。展開部後半、極限的に遅いテンポの上でしっとりと歌うところなど本当に美しいし、このアプローチで聴く第2楽章は絶品。第3楽章も激しい民俗舞曲ではなく優雅なロンドとなる。これはかなり好きかも知れない。なお、アラベラという名前は父がつけたもので、あのリヒャルト・シュトラウスのオペラに由来するとのこと。名前と演奏のイメージが見事に一致して、なるほど・・・と思った次第。カデンツァはクライスラー。このレコーディングで使用している楽器は1716年のストラディヴァリウス「Booth」(日本音楽財団から貸与)とのこと。

ベートーヴェン&ブリテン:ヴァイオリン協奏曲
Jansen(vn) Järvi / Die Deutsche Kammerphilharmonie Bremen
(Friedrich-Ebert-Halle, Hamburg-Harburg, Germany, Jul. 31-Aug. 2, 2009)


4人目はオランダのジャニーヌ・ヤンセン。ゴージャス感のある美人である。これも実演を見た人によると、かなり大柄な人らしい。オケは奇しくもバティアシヴィリと同じだが、今回の指揮はここのシェフであるヤルヴィ。編成の違いなのか録音のせいなのかわからないが、こちらの方がかなりシンフォニックに聴こえる。演奏の方は、それなりに美しい音で、スコアに書いてあることにかなり忠実である・・・という以上のことは残念ながら伝わってこない。とりあえずスラスラと行くのだが、音楽にメリハリがついていないというか、この曲を通して彼女が何をやりたいのかがよくわからないのだ(これはオケについても同じ印象)。そしてこの曲(とくに第1楽章)は、テクニック的には別に超絶でも何でもないため、そういう演奏はかなり平凡で退屈に聴こえてしまう。あと、おそらく弓を軽めに当てるタイプなので音の芯が細いという印象もある(それと、他のブログの方も書いていたが、鼻息が荒い)。ただ、第3楽章のロンドは溌剌としていて悪くない。やっぱりベートーヴェンは難しい。今後に期待。カデンツァはクライスラー、使用楽器は1727年のストラディヴァリウス「Barrere」(シカゴのストラディヴァリ・ソサエティの仲介によるエリス・マチルド基金からの貸与)。

ということで、美女たちの競演を聴き比べてみると、その演奏の方向性の違いが如実に明らかになって面白い。この中では僕はアラベラが一番好きだ(容姿ではなく演奏が。いや、もちろん容姿も好きなのだけれど)。どの美女も、ぜひ実演が見てみたい。

(番外編:美男のベートーヴェン)

 Beethoven & Korngold: Violin Concertos







Capuçon(vn) Nézet-Séguin / Rotterdam Philharmonic Orchestra
(MCO, Hilversum, The Netherlands, Jul. 7-9, 2009)


美女のリリースラッシュの中で、ひとりだけ美男の録音が出ている。最近大人気のルノー・カピュソンである。指揮者も最近注目を集めているネゼ=セガン。いきなり驚くのは伴奏のオケの上手さ。前奏から表現力たっぷりで、どのフレーズもよく歌っている。カピュソンの音はとてもあたたかくて柔らかく落ち着いている。第1楽章のカデンツァの後でぐっとテンポを落として歌わせるところは非常に美しいし、第2楽章の繊細な表現も悪くない。ただ、独特のトリルのかけ方(最初が遅くて後で急速に速くなる)がちょっと気になるのと、第3楽章後半では16分音符が少し走っていて、これはライヴか?と一瞬思ってしまう。おそらくこのテイクの勢いをとったのだろう、フィナーレの激しい盛り上がりは感動的ですらある。カデンツァはクライスラー。使用楽器はブックレットに表記がないが、おそらく近年使っている1744年のガルネリ・デル・ジェス「パネット」ではないか(以前スターンが所有していたもので、スイス・イタリア銀行がカピュソンのために購入)。ちなみに、カピュソンの彼女はラトヴィア出身の美人ヴァイオリニスト、バイバ・スクリデである。

(後日追記:・・・と思っていたら、カピュソンは2009年春にフランスのテレビのニュースキャスターと結婚していたらしい。な、な、なんという奴だ)

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 Music ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番

アーティスト:スクリデ(バイバ)
販売元:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
発売日:2006/07/19
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Covered Beatles (8) Revolver 編

気まぐれな更新で申し訳ありません。Covered Beatles です。さて、やはり「黒箱」(ビートルズBOX:ステレオ・リマスター)の誘惑に勝てず、先日ついに購入してしまいました・・・。ここのところ毎日聴いていますが、やっぱりこの「左側が楽器、右側が歌」のステレオ・ミックスには非常に違和感があります。「ホワイト・アルバム」までのビートルズはモノで聴くのが正しい、と断言したい今日この頃です。ということで今回は「Revolver」。昔は「実験的」と言われることの多かったアルバムですが、90年代以降は「Sgt. Pepper's」よりも傑作と評価する声を多く聞くようになりました。人気があるだけにカヴァー・ヴァージョンも多く、選曲はかなり悩みましたが、こんなもんでいかがでしょうか?

Stevie_ray_vaughan_greatest_hits






1) Taxman / Stevie Ray Vaughan and Double Trouble (from "Greatest Hits" 1995)

リトル・ジュニア・パーカー(ソウル感がたまらない)、パワー・ステーション(再結成時)のカヴァーも捨てがたいですが、コンピレーションのスターターとして、このステーヴィー・レイ・ヴォーンのハードなブルーズ・カヴァーを選びたいと思います。死後に出たベスト盤に収録された未発表曲で、ヴォーカルもギターも迫力満点。早過ぎた死が本当に惜しまれるブルーズマンでした。

Revolver_reloaded






2) Eleanor Rigby / The Handsome Family with The Rivet Gang (from "Revolver Reloaded" 2006)

これは本当に迷いました。最初は「Ticket To Ride」で選べなかったヴァニラ・ファッジのヴァージョンにしようと考えていたのですが、並べてみるとさすがアート・ロック、コンピレーションとしての流れが最悪でした。リッチー・ヘヴンスやトニー・ベネットはインパクトがもうひとつ。アレサ・フランクリンやサラ・ヴォーンのヴァージョンは大好きなのですが、ふたりとも他の曲で選びたいので、ここでは我慢せざるを得ない。カンサスの笑っちゃうぐらい大袈裟でシンフォニックなカヴァーもありますが、いまひとつ。困っていたところで見つけたのがアル・クーパーの素晴らしいブルーズ・カヴァーで、これで決まりかと思いきや、今度はスティーヴィー・レイ・ヴォーンと2曲ブルーズ・スタイルが続くのがどうにも気になってしまいました。再び迷いに迷った挙句、「これしかない」ということになったのが、雑誌「MOJO」の付録CDだった「Revolver」全曲カヴァー・アルバム(なかなか良い)に収録されているこのカヴァーです。ブレット&レニーのスパークス夫婦によるハンサム・ファミリーと、カントリー・バンドのリヴェット・ギャングによる共演。バンジョーとペダル・スティールによるアメリカン・トラッドの響きに乗せて、マーダー・バラッド風に再構築しています。一聴の価値がある異色のカヴァーでしょう。

The_lone_ranger






3) I'm Only Sleeping / Suggs (from "The Lone Ranger" 1995)

個人的に大好きな曲ですが、これも選曲が難しい・・・。ヴァインズやステレオフォニックスのカヴァーは悪くないのですが、原曲の完成度があまりに高いため、アレンジがオリジナルをなぞることに終始してしまった嫌いがあります。そこでサッグス登場。マッドネスのフロント・マンとして活躍した彼の、1995年のソロ・デビュー・アルバムからの1曲です(この曲がソロ・デビュー・シングルでもあった)。スカのリズムに乗せた意外性のあるカヴァーは、トロンボーン・ソロもあってご機嫌です。

Territory






4) Love You To / Ronnie Montrose (from "Territory" 1986)

モントローズのリーダーだったギタリスト、ロニー・モントローズによる1986年のソロ・アルバムの中の1曲。このあまり有名とも思えないジョージの曲をロニーがカヴァーしているというのが面白いところ。ラーガ・ロック風の原曲を、ロニー流でバリバリ弾きまくってスペイシーなハード・ロックにしています。

Elite_hotel






5) Here, There And Everywhere / Emmylou Harris (from "Elite Hotel" 1975)

これまた名曲。山ほどカヴァー・ヴァージョンがある中から1曲を選び出すのはほとんど拷問に近い作業です。しかしここは有名なエミルー・ハリスのカヴァーでいいのではないでしょうか。この曲の場合、シンプルなアレンジの方がポールの書いた完璧なメロディーを引き立たせると思いますし、エミルーのアルトの声にはカントリーというジャンルを超えた魅力があります。

Photo






6) イエローサブマリン音頭 / 金沢明子 (from 7"single "イエローサブマリン音頭 / 夢を飲まないか" 1982)

これかよ、と突っ込まれるのを承知で選びました。しかしながら、世界中探してもこれ以上にオリジナリティに溢れた「Yellow Submarine」のカヴァーは存在しないでしょう(SV-7270)。ポールが認めているのだからお墨付きとも言えます。金沢明子の伸びのある高音とコブシ回し、しっかりとした音頭のアレンジ、そしてバックのお遊びまで、何度聞いても完成度の高いカヴァーです。やっぱり大瀧詠一は凄い。アルバムとしては「大瀧詠一ソングブック2」で聴けます。

The_big_come_up






7) She Said She Said / The Black Keys (from "The Big Come Up" 2002)

オハイオ州アクロン出身のブルーズ・ロック・デュオが、インディーズから出したファースト・アルバムより。現在はSME系列のエピタフ・レーベルからメジャー・デビューしている彼らですが、このデビュー盤からバリバリのブルーズ・ロックを展開しています。ジャリジャリとしたクリスピーなギター・サウンドがなんとも言えず快感で、中毒性のある音です。このカヴァーもかっこいいの一言。

The_look_of_love






8) Good Day Sunshine / Claudine Longet (from "The Look of Love" 1967)

フレンチ・ロリータ・ポップの元祖、クロディーヌ・ロンジェによる秀逸なカヴァー。40年前の録音であるにもかかわらず、この声の可愛さはほとんど反則に近い。テューバ主体のバッキング・アレンジもお洒落です。余談ですが、クロディーヌ・ロンジェとカヒミ・カリィの関係は、シェリル・クロウとラヴ・サイケデリコとの関係とほぼイコールだと思います。

Extras






9) And Your Bird Can Sing / The Jam (from "Extras" 1992)

ザ・ジャムのB面曲やデモ音源を集めた「エクストラズ」より。カヴァーとしてはほとんど「そのまんま」なので、普通だったら私はあまり選ばないタイプのヴァージョンなのですが、この曲のカヴァーというものを考えたときに、このヴァージョンを無視するなどということは到底ありえないでしょう。ポール・ウェラーの、ビートルズへの熱い思いがストレートに伝わってきます。

Quiet_nights






10) For No One / Diana Krall (from "Quiet Nights" 2009)

これも名曲。エミルー・ハリスやボビー・イーグルシャムなどカントリー系の人のカヴァーが比較的多く、それらも悪くはないのですが、ここでは「エルヴィス・コステロの嫁」ダイアナ・クラールの最新盤から選曲してみましょう。ストリングスをバックに、ハスキーな声で淡々と歌われるヴァージョンです。ちょっと感傷的な歌詞を持つこの曲を、感情を抑えて歌うことによって、深い悲しみを表現することに成功しています。

Revolver_reloaded_2






11) Doctor Robert / Luke Temple (from "Revolver Reloaded" 2006)

この Covered Beatles を書いている私の感想からすると、「カヴァーを探すのが難しい3大ビートルズ・ソング」は、「Thank You Girl」、「You Know My Name」、そしてこの「Doctor Robert」であると思います(決して「Revolution No.9」ではありません)。しかし前述したMOJO誌の付録CDによって、「Doctor Robert」についての悩みは解決されました。しかもルーク・テンプルという「音響フォークの旗手」の手によるものですから、決定版ともいうべきカヴァーでしょう。電子音で構築されてはいますが、ギター弾き語りのオーガニックなトーンを忘れない、温かいエレクトロニカ。

Songs_from_the_material_world






12) I Want To Tell You / The Smithereens (from "Songs From The Material World: A Tribute to George Harrison" 2003)

ビートルズからも強い影響を受けたアメリカのパワー・ポップ・バンド、ザ・スミザリーンズがジョージ追悼のトリビュート・アルバムに提供したカヴァー。原曲よりもハードにロックするヴァージョンで、ジャラジャラしたいかにもパワー・ポップなギターが気持ちいいです。

Sgt_peppers_lonely_hearts_club_band






13) Got To Get You Into My Life / Earth, Wind & Fire (from "Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band" 1978 )

この曲はこのカヴァーで決まりでしょう。ブラス・ロックの先鞭をつけた曲を、アース・ウィンド&ファイアーのファンキーなホーン隊がダンサブルにキメまくる名ヴァージョンです。このアルバムはピーター・フランプトンとビージーズが主演、70年代のロック・スターが多数出演したミュージカル映画のサントラ盤。しかしこのアルバムに収められたビートルズ・カヴァーはどれもいまいちで、唯一の例外がこのEW&Fです。映画にも出てます。

Face_value






14) Tomorrow Never Knows / Phil Collins (from "Face Value" 1981)

アルバムのラストを飾るサイケデリック名曲のカヴァーは、誰のヴァージョンを選ぶべきでしょうか?モンスーンも有名だし、801とフィル・マンザネラ&ブライアン・イーノという恐ろしい面子によるカヴァーもある。個人的には、ペドロ・アズナールのブラジリアン・テイストのカヴァーも好きです。悩んだ末、ここはもうひとつの有名なカヴァー、フィル・コリンズのファースト・ソロ・アルバムからのヴァージョンでいきましょう。このヴァージョンの良いところは、混沌に満ちた曲が終わってから「オーヴァー・ザ・レインボウズ」を小さく口ずさんでいるところ。コンピレーションの終わりにこの余韻を加えたくて、このカヴァーを選びました。

非常に悩みましたが、かなり自信のあるコンピレーションが出来たと思います。次回はいよいよ「Sgt.Pepper's」です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »